金の重さではなく、
物語の重さを持つ一枚。
系譜板(けいふばん)は、ひとつの家に一枚だけ結ばれる、純金の"家の記録"です。相場で量られる地金ではありません。
表には、家の象徴を職人の手が彫り、当主が墨と花押で記す。裏は、代を継ぐたびに名を刻みつづける「記録の面」。時が経つほど、世界にひとつだけの度合いが増していく——そういう金です。
江戸の大判が、金座・後藤家当主の墨書と花押によって真価を保証されたように。値打ちは重さではなく、誰が・いつ・その手で記したかに宿ります。
どの旧い家も、
かつては一代目だった。
受け継ぐ家宝を持たない——それは、欠けではありません。あなたが、その最初になれるということ。結婚、独立、はじめての家。人生の節目に、家の"はじまりの一枚"を誂える。次の代へ渡す最初の手が、あなたの手になります。
デジタルには、託さない。
本物であることを、アプリや電子記録に預けはしません。日本の工芸が四百年、機械なしで真贋を守ってきた作法——手の一回性と、記録の連鎖——で証します。系譜板には、四つの物理の証が添います。
共箱(ともばこ)
桐の箱に、職人が銘と花押、制作の年を墨書。板の内側の銘と照らし合わせる、二重の署名。
銘・花押(めい・かおう)
作り手の手彫りの銘。運筆の癖は、機械にも他人にも写せない——それ自体が"指紋"になる。
当主の極め(きわめ)
四百年つづく家の当主が、生きた手で真贋を極め、証書に花押を据える。誰が保証するかを、ひとつに。
和綴じ台帳
一枚ごとの来歴を綴る帳面。相続・修復・世代の刻みを、当主の手で書き継いでいく。
相談から、世代の更新まで。
相談
家の物語、想い、これから。じっくりお聴きします(ご招待制)。
設計
家の象徴・意匠・素材・言葉を、あなたと共に描き起こす。
制作
四百年の家の職人が、手で彫り、鍛え、記す。ひと月ほどの手仕事。
当主の極め
完成の日、当主が生きた手で極め、共箱と証書、台帳を結ぶ「極めの儀」。
納品
系譜板・共箱・由来書・台帳を、ひと揃いでお渡しします。
世代の更新
代を継ぐ節目に、里へ帰し、新たな名を刻み、当主が極めを継ぐ。家との、長いお付き合い。
四百年・十二代の銀師と。
系譜板を打つのは、日本に四百年、十二代つづく銀師(しろがねし)の家。仕事が細り、絶えかけた高い手技に、家の節目という永い需要を結び直す。真贋を極めるのは、その家の当主です。
主宰(あるじ)
この誂え処を主宰するのは、日本で育った、内と外の両方を知る者。家元を名乗る者ではありません。作り手と家々、そして世界のあいだを結ぶ——世話役であり、通訳者です。保証するのは血筋ではなく、モノの来歴——誰が・いつ・どの素材で作り、当主が何を極めたか、その正直な記録です。
正直に、線を引きます。
あなたの家の、はじまりの一枚を。
年に幾家族かのみ、じっくりとお受けします。まずは、あなたの家の物語をお聞かせください。